大豆作付け作業の時期になりました

稲の田植え作業が一区切り付き、管内では本年の大豆作付けに向けた作業が始まっています。大豆は、当JA管内の主要な転作作物であり、本年は約456haの作付けが見込まれております。ただ、長年水田で大豆栽培を行うと、水田地力の低下等により収量や品質が期待どおりに向上しなくなる傾向があります。また、大豆は湿害に弱いため栽培においてはほ場の排水対策を重点的に行う必要があります。本年は大豆栽培における水田地力を補うための緑肥作物※1の栽培実証圃を長岡普及指導センターの指導のもとで設置しています。先日そのほ場において緑肥作物の刈り取り作業が行われました。



      トラクターに装着された“サイドカッター”という機械で刈り取りを行います。


 これは、大豆作付けの前年秋に肥料の代わりとなる緑肥作物を栽培し、大豆作付け前、緑肥作物が花を咲かせ実をつける前に刈り取り・すき込みを行い水田地力の増進等を促進することをその目的としています。今回は、「ヘアリーベッチ」というマメ科の植物を前年に作付けしその刈取り後、大豆を作付けして本年大豆の収量・品質への影響を調べる予定です。


      刈り取りを行っている様子。


 また、5月24日には、和島地区のほ場にて「大豆耕転畝立同時播種実演会」を行いました。耕転畝立同時播種技術は主に排水対策の一環として県内でも普及拡大が進んでいます。当日は前々日の雨の影響が残りほ場条件は今ひとつだったものの、実際の出来栄えの状態を皆さん丹念に見てられました。


      耕転作業、畝立て作業、播種作業が同時に行われていきます。


 長岡普及指導センター金山専門員による大豆栽培の説明もあり、「排水条件改善の徹底、播種・苗立ちを良くし適正な生育量の確保すること、確実な雑草処理」の3点をきっちり行うことが、収量・品質ともに良い大豆を収穫するポイントであると指導されていました。大豆の播種作業は、天候を見ながら5月下旬から6月中旬にかけて行われ、10月の収穫まで栽培管理が行われていきます。


       金山専門員による指導の様子。      


※1緑肥作物・・・後から栽培する作物の肥料にすることを目的に栽培される作物のこと。緑肥作物はそれとしては収穫されず、そのまま(もしくは刈取りし)水田等に土と一緒に耕転、すき込むことで肥料として活用する。