穂肥の指導会を開催しました

稲は、“穂肥(ほごえ)”と呼ばれる出穂期(ほ場全体の4〜5割の稲の穂が出た頃を指す。「出穂」は稲の穂が出ることを言う。「しゅっすい」と読む)25〜10日前に肥料を施す作業を行う時期になりました。本年の稲の生育状況は、田植え後の5月中下旬に暑い日が続いた影響で緩慢な生育(本来の生育時期にあった気象条件でないため、稲がだらだらと生育していく様)が続いていました。その後、6月下旬以降梅雨に入り長雨が続いたことで、草丈が一気に伸び葉の色も濃くなって(栄養を吸収している状態)いきました。“穂肥”は、稲の生育後半に栄養を与える重要な作業です。しかし、肥料をやり過ぎると草丈が伸びすぎて刈り取り前に稲が倒れて(倒伏と呼ぶ)しまったり、少なすぎると昨年の8月の異常高温のような気象条件には耐えられなくなったりてしまいます。そのため、“穂肥”作業を適切に行ってもらうため、穂肥指導会を開催しました。


      草丈が伸びているので「肥料のやり方は稲姿に合わせて慎重に」と説明を行う営農指導員。



      実際の稲を観察して状況を確認しているところ。


 稲の品種ごとに“穂肥”を行う時期は異なりますし、生産者、田植え時期、ほ場によっても異なってきます。そのため、指導会では全体の状況説明とともに、実際のほ場の状態をそれぞれよく確認して“穂肥”を行ってもらえるよう説明を行いました。稲に限らず作物を育てることは気象条件と密接な関係にあります。本年7月以降の気象状況では、梅雨明けが早くその後の気温が非常に高く推移するなど、昨年度とは異なった展開を見せています。近年の極端な気象条件に出来る限り適切に対応できるよう今後も状況を観察・調査しその内容を踏まえた情報を生産者の皆さんに発信し、高品質・良食味な米の生産につなげていきたいと考えています。