水稲の生育状況について

今回は、予定していた「健康教室の様子」を変更し、7月10日現在の水稲の生育状況についてお知らせします。

JAでは、10日ごとに長岡農業普及指導センターや地区の生産者の協力を得て、稲の生育状況について調べています。7月10日(火)定期の生育調査を行い、生育調査後には長岡農業普及指導センターやJA営農指導員、TAC(JA総合相談員)を一堂に会し、現在の生育状況を踏まえた品質向上対策検討会を開催しました。

 稲は、出穂期(ほ場全体の4〜5割の稲の穂が出た頃を指す。「出穂(しゅっすい)」は稲の穂が出ることを言う)の約24日前に「幼穂(ようすい)」=穂の子供が出来始めてきます。例年「コシヒカリ」は8月5日頃に出穂期を迎えます。ということは幼穂が確認できれば、今年の出穂期が予測できるというわけです。
また、稲の出穂期にあわせ「穂肥(ほごえ)」と呼ばれる肥料を施すことにより、稲の生育後半に栄養を与えます。しかし、肥料をやり過ぎると草丈が伸びすぎて刈り取り前に稲が倒れて(倒伏と呼ぶ)しまったり、少なすぎると異常高温のような気象条件には耐えられなくなったりしてしまいます。



適正な肥料散布を指導するため、生育調査では、草丈(稲の高さ)、葉令(稲の葉の枚数)、葉色(葉の色の濃さ)及び茎数(稲の茎の数)を調べ、現在の稲姿を把握します。




生育調査後には水稲品質向上対策検討会を開催し、今回の生育調査結果の状況を相談し合い、予想する出穂期や今後の管理対策について検討しました。


 その結果、今年の状況としては、平年及び生育指標に比べ、草丈が低く葉令が少ないということと、いまだに早生品種では幼穂が短く、コシヒカリでは幼穂が確認できてないことから、例年より出穂期が1〜3日ほど遅れているのではないかとの結果になりました。ただし、田んぼにより格差があるため、穂肥の散布時期や散布量には稲姿を見てからの判断が必要になります。
 そこで、JAでは生産者に適正な指導を行なえるよう、“生育診断チーム”を設置し、問合せのあった田んぼに積極的に出向き、穂肥施用と栽培管理に係る個別指導を実施し、良食味・高品質米の生産に努めています。


※診断を希望する生産者の皆さまは、ぜひとも各地区営農センター(休日であれば各資材センター)に問合せ下さい。

次回は健康教室の様子をお伝えします。